病院紹介:市立豊中病院について

市立豊中病院広報誌 病院だより No.49(平成31年1月発行)

小児科

市立豊中病院は豊中市で唯一の小児科入院病床を持つ病院です。

小児科では生まれたばかりの新生児から思春期の子どもまでを対象に、一般的な病気から専門性の高い病気まで幅広く診療しており、豊中市の小児医療において中核的な役割を果たしています。

また地域の医療施設や福祉・行政機関と連携し、病気の子どもたちだけでなくそのご家族にも寄り添いながら全人的かつ包括的で質の高い医療を提供します。

新生児集中治療室(NICU)

NICUと言われても、大多数の方はイメージが掴めないと思います。コミックやテレビドラマで「コウノドリ」をご覧になられた方もいらっしゃるかと思いますが、テレビドラマで、大森南朋さん、坂口健太郎さんが働いていた部署といったら分かりやすいでしょうか。NICU(新生児集中治療室)では、生まれた時の体重が1000グラムにも満たない小さな赤ちゃんや、生まれながらに病気を持っている赤ちゃんなどの治療を行っています。

NICUの治療のゴールは、小さな赤ちゃんを大きく育てることや、病気を治療することだけではなく、赤ちゃんとご家族がNICU退院後にご家庭、地域社会でより良い生活を送っていただくことです。そのため、医師、看護師、理学療法士、臨床心理士、地域の保健師など多職種が連携し、ゴールまでのお手伝いをしています。

小児循環器疾患

診療対象としては、先天性心疾患、川崎病、不整脈などがあります。先天性心疾患、不整脈については、乳児健診や学校検診における心雑音・心電図異常の精査を行い、その診断と治療を行っています。また、国立循環器病研究センター小児循環器科と大阪大学医学部附属病院(以下、阪大病院)小児科とも連携しています。川崎病については、年間70名前後の急性期治療を行い、近畿でも有数の治療実績数となっており、退院後の外来定期フォローも行っています。

検査は小児心臓超音波検査を年間700件施行、小児トレッドミル運動負荷心電図検査も行っています(いずれも予約制)。小児循環器専門外来では、心エコー外来(木曜午前)および心臓外来(木曜午後)を行っています。また産科と連携して平成29年(2017年)より胎児心エコー外来(水曜午前)として、胎児心臓超音波検査(レベル2)を行い胎児期から先天性心疾患を診断しています。

小児血液疾患

当院は日本小児がん研究グループ(JCCG)という小児がんの臨床研究グループに参加しています(北摂地域では阪大病院と当院のみ)。小児科では主に白血病・悪性リンパ腫などの小児血液腫瘍の臨床試験の治療を行っています。現在子どもの白血病は2年間の薬物療法により約90%が治癒しますが、そのためには遺伝子検査などを用いた正確な診断とリスク分類に基づく適切な治療を行う必要があります。臨床試験の治療をはじめ、阪大病院などと連携しながら患者さんに合った治療法をご家族と話し合いながら決めていくことができます。

その他にも再生不良性貧血・骨髄異形成症候群・免疫性血小板減少症・血友病などの血液疾患の診断・治療も行っています。

小児神経疾患

主な疾患に熱性けいれん、てんかん、発達障害、染色体異常、筋疾患、急性脳症などがあります。これらの疾患で約450名の患者さんが通院されており、その中でもてんかんは治療経験が豊富で得意とする分野でもあります。

小児神経疾患の通院割合
  • 発達障害:約220名
  • てんかん:約140名
  • 染色体異常:約40名
  • その他:約50名

検査入院では頭部MRI検査を中心に、長時間脳波をみて発作かどうかを判断する検査、脳の血流をみるSPECT検査、髄液検査などさまざまです。また、熱性けいれんや急性脳症の急性期の治療から、在宅での医療ケアが必要な投薬調整など、幅広く診療を行っています。

豆知識 熱性けいれん

日本人の子どもの10人に1人程度は発熱時に熱性けいれんをおこすことがあります。熱性けいれんとは、発熱時に突然意識を失って全身が硬く強直したりピクピクするもので、1歳ごろから就学前の子どもに多くみられます。多くのお父さんやお母さんはびっくりして救急車を呼びますが、ほとんどの熱性けいれんは5分以内におさまり意識も正常に戻りますので心配はいりません。ただし6か月未満の赤ちゃんの場合や、けいれんが5分以上続く場合、けいれんが止まっても意識が戻らない場合、24時間以内に2回以上けいれんを繰り返す場合には、脳炎などの重篤な病気である可能性がありますので救急車を呼びましょう。

先天代謝異常症

主な疾患にアミノ酸代謝異常症、糖代謝異常症、脂肪酸代謝異常症、有機酸血症、ライソゾーム病やミトコンドリア病などがあります。

先天代謝異常症とは、生まれつき体の中で必要な酵素がうまく働かないために様々な症状を起こす病気です。日本では、生まれたときに受ける新生児マススクリーニングという検査である程度の患者さんを診断していますが、すべての病気が診断できるわけではありません。また上記にあげた病気は非常に珍しいので、その特徴から診断に結び付けるのは難しく、さらに診断したうえでも診療に難渋することもあります。当院では診断から治療まで幅広く、他の専門施設と連携を取りながら診療にあたっています。症状や治療について多種多様なため、わかりやすく説明することを心がけています。

小児アレルギー

小児科アレルギー外来では、気管支喘息、食物アレルギーなどのアレルギー疾患の診断・治療を行っています。

食物アレルギーの患者さんは増加傾向にあり、乳児では鶏卵・牛乳が原因となることが多いです。症状は個人差があり、蕁麻疹じんましん、咳・喘鳴ぜんめい、腹痛・嘔吐などが見られたり、まれにぐったりとして意識を失ったりするなど重症化することもあります。原因食品の除去が基本ですが、少量なら大丈夫だけど多く食べるとアレルギー症状が出てしまうという場合もあります。必要に応じて経口食物負荷試験を行い、除去が必要かどうか、どれくらい食べると症状が出るのか、などを判断します。

初診の前には必ずかかりつけ医の先生を通して、予約を取ってから受診をしてください。

小児救急

夜間・休日の15歳以下(中学卒業まで)の小児救急診療については、豊能広域こども急病センターや豊能二次医療圏内の他の病院と協力して輪番体制をつくっています。

緊急性を要する小児患者さんに対しては、当院にて下記の時間帯で救急診療を行っています。

市立豊中病院小児科の救急診療時間帯
月曜日
7時~19時
火曜日
9時~19時
(紹介患者さんと救急車の対応のみ:19時~翌7時)
水曜日
7時~19時
(紹介患者さんと救急車の対応のみ:19時~翌7時)
木曜日
7時~19時
金曜日
9時~19時
(紹介患者さんと救急車の対応のみ:19時~翌7時)
土曜日
7時~15時
日曜日
(紹介患者さんと救急車の対応のみ:9時~翌7時)

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