病院紹介:市立豊中病院について

市立豊中病院広報誌 病院だより No.27(平成25年4月発行)

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臨床検査 ~病気のサインを見逃さないために…

病院で、採血や尿の検査をしたことはありませんか?
身体に不調を感じたとき、私たちは診療所や病院へ行きます。医師は、患者さんの話を聞き病気の診断を行います。問診だけでは、判断できない場合や、さらに詳しい情報を得るためにさまざまな検査をし、その結果をもとに治療を行います。

臨床検査とは

臨床検査とは、患者さんの病気の状態を調べるための検査や、病気の早期発見のために行う検診、治療方法の判断や治療効果の確認
のために行う検査のことです。

病気の診断
  • 進行度や重症度
  • 合併症の有無
  • 病気の場所
検診
  • がん検診
  • 定期検診
治療方針の決定
  • 薬物治療
  • 手術(範囲・方法)
治療効果の確認
  • 副作用の確認
  • 効果の有無

臨床検査の種類

臨床検査は、大きく分けると検体検査と生理機能検査の2種類に分けられます。

臨床検査
検体検査
患者さんから採取した検体(血液、尿、痰など)をもとに検査します
生体検査(生理機能検査)
患者さんの体を直接検査します(心電図・超音波検査など)
その他の検査
内視鏡検査
胃カメラ・腹腔鏡・気管支内視鏡など
放射線関連検査
X線レントゲン検査・CT・MRIなど
たとえば糖尿病の診断では…

臨床検査

  • 尿検査(尿糖、尿蛋白)
  • 血液検査(空腹時血糖、HbA1c)
  • 心電図 など

その他の検査

  • 胸部X線
  • 眼底検査

市立豊中病院の臨床検査部は

当院の臨床検査部は、検体検査部門と生理機能検査部門があり、広範囲な臨床検査を実施しています。病理検査・生理機能検査など各部署には専門学会の認定資格を持つ技師を配置しています。

検体検査部門

一般、血液、輸血、微生物、生化学・免疫血清、病理

生理機能検査部門

超音波検査、心電図、筋電図、尿素呼気試験、脳波検査

チーム医療

当院では、チームワークとコミュニケーションを大切にし、多くの専門職によるチーム医療で高度かつ専門的な診療に取り組んでいます。臨床検査部も、さまざまな活動に参画し、チーム医療の一員として活躍しています。

  • ICT(感染対策推進チーム)
  • NST(栄養サポートチーム)
  • 糖尿病教室糖尿病教室
  • 乳腺検討会乳腺検討会
  • 心エコー検討会心エコー検討会
  • 血液内科病棟カンファレンス

臨床検査部 - 部門と検査の概要

外来採血(1階中央処置室)

採血支援システム(患者呼び出しを番号化し、必要な採血管を自動で準備、仕切られた採血スペースで個別に採血を行う。)を導入し、プライバシーに配慮した、迅速で快適な採血を実施しています。

血液検査

血液中の赤血球、白血球、血小板の数、ヘモグロビンの量や細胞の種類を調べます。貧血や白血病などで必須の検査です。

免疫血清検査

腫瘍マーカー(PSA,AFP,CEA,CA19-9など)や甲状腺ホルモン、肝炎ウイルスなどを調べます。また、抗生剤や強心剤などの血液中の濃度も調べます。

微生物検査

病気の原因になっている微生物を調べ、どの抗菌薬が効くか調べます。結核菌の遺伝子検査やウイルスの検査も行います。
院内の感染対策に重要な情報発信の拠点でもあります。

病理検査
病理組織検査
内視鏡検査などで採取した組織や、手術によって摘出した組織を顕微鏡で検査し、がんの有無を調べます。
細胞診検査
痰や分泌物などに含まれる細胞を顕微鏡で検査し、異常な細胞が含まれていないか調べます。
術中迅速組織検査
手術中に顕微鏡標本を作成し、腫瘍が良性か悪性かリンパ節への転移があるかなどの診断を行います。(通常20~30分)
一般検査

尿中の蛋白や糖、潜血などの有無を、尿中に含まれる細胞などを調べます。便潜血検査では消化管出血の有無が分かります。脳脊髄液の検査も行います。

生化学検査

血液中の液体成分(血清)に含まれる蛋白質や酵素、ミネラル、脂質などを調べます。肝機能、腎機能、脂質代謝、鉄代謝や糖尿病など種々の病態が分かる検査です。

輸血検査

血液型や輸血の前に必要な検査を行います。安全な輸血のため、血液製剤の納品から検査、出庫、輸血までバーコードにより管理しています。自己血の保管・管理も行います。

生理機能検査

種々の測定装置を使用して、身体機能の測定・定量を行います。循環機能検査(心電図、負荷心電図、ホルター心電図など)、呼吸機能検査(スパイロメーターによる肺機能検査)、画像検査(腹部や心臓、頸動脈などの超音波検査)の他に脳波検査や血圧脈波検査なども行います。また病棟や健診センターへ出向いての検査も行います。

緊急検査

24時間体制で、診療上特に重要な検査を行い救急医療の一端を担っています。

診療科・部門案内

臨床検査部

迅速かつ正確なデータの提供を進めると共に、他部門との連携・診療支援の充実を図り、医療の場に相応しい臨床検査部の実現を目指します。

平成23年度業務実績 部門別検査件数
  • 一般検査(100,474件)
  • 血液検査(417,815件)
  • 生 化 学(2,330,970件)
  • 免疫血清(282,115件)
  • 微 生 物(76,005件)
  • 病理検査(42,906件)
  • 輸血検査(25,848件)
  • 製剤管理(21,043件)
  • 生理検査(47,956件)
  • 外部委託(81,459件)

豆知識
病理検査とはどんな検査?

病理検査とは病変の一部を採取した組織や臓器、細胞を肉眼所見や顕微鏡等を用いて詳しい病気の診断を行う検査です。病理診断は病理専門の医師(病理医)が行います。

何がわかるの?
  • どのような病気か
  • 病変ががんであるか(がんの場合、悪性か良性か)
  • 手術での摘出臓器(病変の進行度、病変部が全て取りきれているか)
病理検査の流れ
  1. 固定
    体から切り取った組織、臓器はそのまま放置すると変化するためホルマリンに一晩~数日間浸します。
  2. 切り出し
    病理医が肉眼で病変部を観察し、必要な部分を組織標本にするため切り出します。
  3. 包埋(ほうまい)
    切り出された組織は一晩かけて特殊な処理を行い、最終的にパラフィンブロック(ロウのような物で固めた状態)になります。この状態にすることで半永久的に保存が可能になります。
  4. 薄切(はくせつ)
    ミクロトームという特殊な機械で3~4μmの厚さに薄切し、スライドガラスに貼り付けます。
  5. 染色
    乾燥後、染色を行い標本が完成します。これを顕微鏡で観察し、最終的な病理診断が行われます。
    まず基本となるHE染色(ヘマトキシリン・エオジン染色2色)を行い、それで診断がつかない場合、目的に応じた様々な特殊染色を行います。
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