病院紹介:市立豊中病院について

市立豊中病院広報誌 病院だより No.23(平成24年4月発行)

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栄養管理はすべての治療法の基盤 -栄養管理部の取り組み-

入院時には、食べることが難しかった患者さんでも、適切な栄養管理を積極的に行い、栄養がつくと見違えるように元気になり表情も良くなります。また、リハビリを行いADL(日常生活を送るための最低限の動作)が改善する方もおられます。
栄養は、薬と同様に治療に大事な役目を持っているのです。

病気と栄養の関係

現代人の栄養状態は、栄養過剰(過栄養)と栄養不良(低栄養)が混在する状況です。

● メタボリックシンドローム(過栄養)
● 拒食症・寝たきり患者(低栄養)
● 糖尿病患者(過栄養と低栄養)

過栄養→適切な食生活が とても大切!

【がん】
アメリカ人のがん死亡の原因 (ハーバード大学推計 1996年)
● 食生活の改善により予防できる割合…30%
● 喫煙が寄与する割合…30%

→食生活の欧米化

【メタボリックシンドローム】
内臓脂肪蓄積を基盤に高血圧、高血糖、脂質代謝異常などの生活習慣病を複数発症し、心臓や血管の病気をおこす危険度が高くなっている状態です。内臓脂肪蓄積の原因として、過食や運動不足などの好ましくない生活習慣が関係しています。

内臓脂肪型肥満
高血圧・高血糖・脂質異常症→動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)

低栄養

近年虚弱で低栄養状態にある高齢患者さんが増加しています。
低栄養状態が続くと→栄養状態が不良であれば、いかなる治療も無効となる
● 原疾患以外の合併症を発症しやすく、また、死亡率も高くなる
● 合併症の発症率3.4倍、死亡率3.8倍(栄養状態良好な人との比較) 
● 入院日数も長くなり、医療費も増大する

適切な栄養管理の実施
臨床効果
● 死亡率や合併症、感染症が減少● 褥瘡(床ずれ。体の一部に持続的に力がかかると毛細血管が圧迫され血流が乏しくなり、その部分の皮膚が壊死した状態になること。 )の減少 ● 早期退院 ● 疾病予後の改善

経済効果
入院日数の短縮

栄養管理部の取り組み

栄養管理は入院と同時に開始することが重要です。早期に適切な栄養管理を行うことによって栄養障害、褥瘡、摂食・嚥下障害、呼吸障害の悪化や新たな発症を予防できます。  当院では入院患者さん全員に入院時初期評価(注1)を 実施し、栄養状態不良の患者さんの栄養管理を積極的に行っています。
※(注1)入院時初期評価(スクリーニング):栄養治療を必要とするかどうかの決定。どの程度の栄養不良かを判断。

栄養管理部では…

●管理栄養士が医師の治療方針に基づいたメニューを考えます。

集団栄養指導
●腎臓病・糖尿病・ 妊産婦への集団栄 養指導を行います。
個別栄養指導
●主治医が食事療法を必要と認めた患者さん には管理栄養士が栄養食事指導を行います。
 (疾病に応じて外来時・入院時・退院前)
病棟での栄養管理

●医師の指示された食事が適正 か管理栄養士が中心となって栄養管理計画書で評価します。
 (新生児を除く全患者さんの入院から退院まで)
●院内や院外での 講演会の実施。

チーム医療
●栄養状態が著しく低下した患者さんに多職種職員(医師・看護師・管理栄養士・薬剤師・臨床検査技師など)がチームとなって、各症例に対応し、早期退院や社会復帰を助けます。
●管理栄養士による指導
・糖尿病教室「食事療法の基礎・応用」
・慢性腎臓病教室「慢性腎臓病の食事療法の実際」
・がんセミナー「がんと食事について」
●その他の参加チーム
「栄養サポートチーム」「緩和ケアチーム」「 嚥下訓練チーム」「褥瘡対策チーム」「心臓病センター」

地域での取り組み -嚥下食(注2)の標準化に向けて-

高齢の方や脳卒中の後遺症などにより、食事の際「食物の飲み込み」が困難になった状態を嚥下障害といいます。嚥下障害の方は、普通の食事を取るのが非常に困難になり、栄養低下や、食物が気管へ入ることによる誤嚥性肺炎などの問題が発生します。
※(注2)嚥下食:嚥下障害の方のために「食物の形態を変え食べやすく、飲み込みやすく工夫されたもの

平成13年

転出患者さんの誤嚥性肺炎の再発、摂食低下の問題が多発。
嚥下食の実態(大阪府下の病院)→個々の病院で内容に差があり、集計出来ないほどのバラツキがあった!

平成15年

嚥下訓練チームを立ち上げる。

平成19年

嚥下食標準化に向けての取り組み
豊中市病院連絡協議会栄養士部会にて (当時豊中市内20病院で組織)

各病院の嚥下食実施状況に関するアンケートを実施。

「嚥下障害レベル別嚥下食表」の素案がまとまる。金谷節子案「嚥下食ピラミッド」を採用

平成20年

豊中市病院連絡協議会総会において「嚥下障害レベル別嚥下食表」を報告。市内病院に周知する。

診療科・部門案内-栄養管理部

栄養管理課は、平成22年度から患者食の調理業務を業者に委託し、栄養管理部門と食品管理部門とに分かれ新組織「栄養管理部」となりました。今後は、ますます患者さんの栄養管理業務の充実を図っていきます。

栄養管理部門

1.院内食事箋規約・食品構成表の作成
2.栄養指導 平成22年度実績
 ●個別栄養指導件数(外来・入院)
  糖尿病 623件、腎臓病 392件、心臓病 279件、糖尿病腎症 126件、その他 合計1,673件
 ●集団栄養指導状況
  糖尿病 315人、妊産婦 99人、腎臓病 85人
3.栄養管理計画書の評価
4.チーム医療への参加
 ●糖尿病教室受講人数   1,700名(175回)
 ●慢性腎臓病教室受講人数 173名(12回)
エームサービス社員と栄養管理部職員が毎朝の朝礼および、毎月1回運営連絡会議を開催し、問題点、改善策などの意見交換を行っています。

食品管理部門 -委託会社担当-

エームサービス(株)の社員が患者さん一人一人のために、心を込めて食事を作っています。
1.献立作成業務
  基本献立・特別食献立・個人別献立
  糖尿病食、腎臓病食、肝臓病食、心臓病食
2.患者食調理業務
  一般食・特別食(年間16回)・調乳
 ●普通食…選択メニュー(2種類)を毎日、朝・夕に実施
 ●1日の入院食…平均450食 (朝・昼・夕毎)
食種は261種以上。オーダーは約90種類。他にアレルギー除去や合併症患者さんのために60種類以上の個人別対応食を作成します。

エームサービス(株)
1976年にアメリカのアラマーク社と日本の三井物産の合資により設立した会社。全国の病院、福祉施設、企業1,120施設へ食事を、一日120万食提供。
近隣の主な医療施設…大阪大学付属病院、市立吹田市民病院、市立宝塚病院、神戸大学付属病院、県立奈良病院など。

糖尿病食レシピ

糖尿病患者会「とよなか倶楽部」では、栄養管理部が事務局となり様々な活動を行っています。糖尿病の治療の中で最も大切な食事療法を、会員の皆さん方に少しでも理解を深めていただくため、年1回料理教室を開催しています。

第13回料理教室-【バリ料理】平成24年3月24日開催

メニュー

  • ソト・グドゥ(インドネシアの鶏肉スープ)
  • ルンピア(インドネシアの春巻)
  • サテ・アヤム(インドネシアの焼鳥)
  • ナシ・ゴレン(インドネシアの焼飯)
  • ブブル・チャンドル(インドネシアのぜんざい)

ナシ・ゴレン
【材料 (6人分)】
●ご飯 600g(米1:低カロリー米1) ●ピーマン 2個●玉ねぎ 1/2個●サラダ油 大さじ2杯
<サンバルソース>
●玉ねぎ 1/4個●にんにく 1片●ナンプラー 大さじ1杯 ●土生姜1片●干しえび 15g●ケチャップ 大さじ1杯
●塩 小さじ1/2杯●カレー粉 小さじ1/2杯●粉唐辛子 少々
【作り方】
(1)サンバルソースの材料をフードプロセッサーでよく混ぜ、 しばらく置いてなじませる。
(2)ピーマンの種を取り、玉ねぎと共にさいの目切りにする。
(3)フライパンを熱し油を加えて、(2)を炒める。
(4)皿にサンバルソースを加えて中火で炒め、ご飯を加えて よく混ぜながら炒める。

「とよなか倶楽部」問合せ 事務局:市立豊中病院栄養管理部 TEL:06-6843-0101(内線:3770)

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