病院紹介:市立豊中病院について

市立豊中病院広報誌 病院だより No.16 (平成22年7月発行)

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救急医療のこれからを考える

救急医療の問題点

近年、救急医療の現場では、軽症患者の救急車利用の増加、救急搬送時の受け入れ医療機関がなかなか見つからないなどの問題が発生しています。平成21年、大阪府でも重症患者のうち10回以上受け入れが困難だったケースが55件(前年比11件増)に上っています。

大阪府の救急搬送患者数 1.5倍増加

平成8年 30万7千人→平成18年 45万5千人
高齢化が進み、社会環境の変化(共働きの増加・核家族化)、住民の意識変化などにより、救急利用が増加・多様化している。

大阪府の救急告示医療機関(注1) 22か所減少

平成9年度末 282か所→ 平成19年度末 260か所
診療科の偏りや、医師不足も深刻であり、地域によっては救急医療体制の確保に支障が生じている。

問題点

緊急性が無い場合でも、いつでも受診しても構わないと考える人(コンビニ受診)が一定数存在するなど、救急医療の主な対象が「緊急に治療の必要な患者」であることが理解されていない。

(注1)「救急告示医療機関」とは:
都道府県知事が認定した医療機関で、救急医療についての知識や経験を有する医師が常時診療している。救急医療に必要な施設および設備を有すること。などの要件がある。

大阪府の救急医療

大阪府救急医療体制(精神科救急・周産期緊急医療体制を除く)

初期救急 休日・夜間における急病患者の医療を確保する体制。
二次救急 休日・夜間における入院治療を必要とする重症救急。患者の医療を提供する体制。
三次救急 重篤救急患者の医療を確保する体制。
救急搬送人員(人口千人あたり) 全国1位 51.5人(平成20年3月現在)

全国平均35.3人

軽症での救急利用率 大阪府64.9% (平成18年)

全国平均52%
大阪府ホームページよりデータ引用

豊能医療圏(豊中市・池田市・吹田市・箕面市・豊能町・能勢町)における救急医療体制

初期救急医療体制

休日・夜間の初期救急医療体制は、2町を除く4市で整備。(豊能医療圏南部に偏在している)

二次・三次救急医療体制
  • 14の医療機関により二次救急医療体制を整備。
  • 二次救急医療施設は、各市の急病センターなどからの入院患者の受け入れと救急車搬送の受け入れを行なう。
  • 三次救急医療施設(千里救命救急センターや大阪大学附属病院高度救命救急センター)は、二次救急医療機関では対応困難な緊急重症患者の受け入れを行なう。
救急搬送割合(平成18年度)
能勢町
1.2%
豊能町 1.8%
吹田市 35.2%
箕面市 11.2%
豊中市 40%
池田市 10.6%

各地域の平成18年度実績は豊能地域救急医療対策事業運営費補助金補助事業実績報告書の数値を使用。

救急搬送実績数(平成18年度)
 
豊中市
池田市
箕面市
吹田市
豊能町
能勢町
死亡 84 38 10 12 9 18
重症 255 80 61 606 64 18
中等症 5,158 1,384 1,577 4,922 309 254
軽症 11,753 3,055 3,173 9,671 397 260
合計 17,250 4,557 4,827 15,211 779 550

救急搬送の半数以上が軽症患者

市立豊中病院の救急医療実績

当院は二次救急医療施設となっており、年間5,000件以上の救急搬送、約2,000人の紹介患者、20,000人以上の救急外来患者の受け入れを行っています。

救急医療機関の利用について

救急医療は緊急性のある傷病者への対応に備えるもので、症状の軽い方は、医療機関の通常の診療時間内での受診をお願いします。また、休日や夜間の場合には、地域の休日夜間救急診療所の利用をお願いします。
適切な救急医療体制の維持には皆さんのご協力が必要です。

診療科・部門案内「救急科」

~地域の中核病院として最大限救急医療のニーズに応えていく~

当院の救急科は外来診療に専念し入院患者を受け持たない、いわゆるER型救急体制をとっています。入院後は基本的には当該科が診療にあたります。また当院は、日本救急医学会の救急科専門医指定施設(注2)となっています。

平成21年度実績

平成21年度は、救急外来患者数24,658人、他医療機関からの紹介2,019人、救急車搬入5,259人、救急外来からの入院4,710人で、当院は、豊能医療圏のなかでは救急受け入れ件数の最も多い病院です。  
当院は二次救急医療施設として、急性冠症候群、急性期脳卒中、急性腹症、消化管出血などの診療に力を入れており、小児科、産婦人科も地域の中核病院として活躍しています。  
救急医療の提供は公立病院の重要な責務となっています。今後も地域の救急告示病院と連携しながら、地域の救急医療の確保に努めます。

(注2)救急科専門医指定施設とは:
日本救急医学会では、救急科専門医育成にふさわしい病院または病院の救急部門を「救急科専門医指定施設」として認定する。
認定条件
救急医療活動の実績を有していること。
救急医療に関する教育指導体制がとられていること。
救急医療に必要な診療機器等が整備されていること。 など

AED(自動体外式除細動器)とは?

AED(Automated External Defibrillator)とは、心室細動(致死的な不整脈)が原因で心臓が止まった人に対し、電気ショックを与え心臓のリズムを元に戻すための医療機器です。
平成16年7月よりAEDの使用が医療従事者ではない一般市民にも認められるようになりました。
AEDは、詳しい操作方法を音声ガイドしてくれるため一般市民でも使用できます。
心臓が止まっているかどうかわからない時でも、心臓の動きを自動で診断し、必要な方にのみ電気ショックを流 す仕組みになっていますので、安心して使用できます。
心室細動による心停止の場合、電気ショックの成功率は1分遅れる毎に7~10%も低下します。
救急車が到着する前にできるだけ早く電気ショックを行うことが重要になります。

救命の連鎖

迅速な119番通報→迅速な心肺蘇生法(一次救命処置)→迅速な除細動(AEDの使用)→迅速な高度救命処置(二次救命処置)
当院では、AED体験を実施しています。

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